オンラインカジノと法律

「海外でカジノに行ってきた」と有名人が発言するのを見掛けたことはありませんか？実のところ賭博罪は日本国内でのみ適応されるため、海外でカジノを楽しむ分には違法ではありません。

オンラインカジノの違法性を語る上で少し難しいポイントですが、オンラインカジノのサーバーは海外にあり、かつ国の認可を受けて合法的に運営されています。つまり、カジノは海外で、プレイヤーは国内にいるという状況です。

その際に問題となるのが「日本と海外どちらの法律で裁くべきなのか」といった厳格なルールが定められていない点です。現状は日本国内で海外のオンラインカジノをプレイしても、それを裁く法律がありません。

つまり、海外で合法のもと運営されているオンラインカジノであれば日本の賭博法は適用されず、法的に罰せられる心配もほとんど無いと言えます。

とはいえ、国内でオンラインカジノを遊ぶことは”グレーゾーン”ともされています。規制される法律がない一方で、完全に合法とも違法とも言えないどっちつかずのポジションに存在するのも事実です。

2016年、国内でオンラインカジノを運営していた運営者が逮捕される事件が発生しました。海外で展開されるオンラインカジノを利用していても、「拠点（サーバー）が日本にある限りは国内でカジノ運営が行われていた（賭博場開張図利罪）」と判断された事例です。

サービスの提供者が国内にいる場合は、賭博法に違反する形となります。しかし、オンラインカジノはインターネットで海外サーバーとデータをやり取りする仕組みです。合法的なオンラインカジノは通常海外にあるため、賭博罪に当てはまることはありません。

近年では、国が運営することを前提にランドカジノの合法化についても議論が進められています。今後は国内でのカジノ運営に関する法律も変化していくと言えるでしょう。

賭博法による検挙は「胴元（運営者）を取り締まること」があげられます。胴元を取り締まるためにプレイヤーごと検挙されるのであり、完全合法で運営している海外オンラインカジノの胴元が逮捕されることはありえません。

そのため、日本国内の法律だけではオンラインカジノを取り締まることはできず、海外の胴元を検挙できない以上、遊ぶだけの国内プレイヤーもまた捜査できないということになるのです。

2016年に海外オンラインカジノの国内プレイヤーが単純賭博容疑で逮捕されましたが、そのうち1人が逮捕を不服として異議申し立てをしたところ、結局不起訴処分となりました。胴元を検挙できないため賭博罪としても立件できず、「合法オンラインカジノのプレイヤーは逮捕できない」と司法が判断したとも言えます。

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